ここは 1000 の島々からなる海域。自然が豊かで食糧資源が多い暮らしやすい島々が連なる海域でもある。ただこのあたりは天候も変わりやすい風土であり、岩礁が多い地域でもあるため、航海するには危険な海域であり、その影響で島と島を繋ぐ航路は未発達であった。

主人公の少年「タベーイ」はこの島々の中でも、小さな貧しい島で育つ。資源が豊富な近隣の島々とは目と鼻の先にある。それでもこの危険な海域では安全に海を渡ることはできないため、この小さな島は少ない資源で生活をすることしかできない。隣の島は夜な夜な宴を開いている。それをじっと眺めては、羨ましく思っている。「いつか自分も海を渡り、あんな風に腹一杯食べて、飲んで、みんなで大宴をしたい！」少年はそんな壮大な夢を見て眠りにつく。

そんな中、この小さな島に偶然立ち寄った海賊船の船長と運命の出会いがある。海賊たちはこの危険な海域でも恐れることなく島々を渡り歩く強者。少年はその船の船長に頼み込みクルーの一員となる。一番下っ端の少年は雑用ばかり。少年の壮大な夢を笑い飛ばす人もいたが、船長や一部の仲間は応援してくれた。少年は船長や船員、島の人々に触れ合いながら、逞しく育っていく。そんな船旅の中で、それぞれの島が抱える問題に気が付く。・船大工の技術がないため、船を持てない島・この海域には不向きな大型船・正確な海図を持っていない船団島の人々がより豊かに暮らせるには、島と島を結ぶ航路の重要性、海を熟知することだと気が付き、少年は航海術を学び、海域の海図作りに励む。副船長となった少年はいつしか大人になり、自分の船を手に入れた彼は大宴の夢を叶えるべく、数人の仲間と共に彼の航海が始まる。